社会不適合者が「適職診断」を使って就職した結果…悲惨な末路に
就職・転職の際、「やりたいこと」を重視して行動する人が多いのではないだろうか。
「やりたいこと」がなければ給料・福利厚生を重視するのも悪くない。
中には「適職診断」で仕事を決めてしまう人もいるだろう。
筆者もその一人だ。
今回は、「適職診断を使って就職した結果」について自分語りをする。
筆者は学生時代からADHDを自覚し、コミュ力も低いことは理解していた。
だが、プライドは高めなので人より優位に立てる仕事につきたい。
そんな中利用したのが「適職診断」だ。
ADHD・コミュ障でも業務を問題なくこなせ、人より優位に立てる仕事を探した。
ADHD向きの仕事として挙げられるものは…
- 研究者
- 芸術家
- 警備員
- デザイナー
その中で、比較的ハードルの低い警備員を目指した。
警備員は業界全体が人手不足のため、すぐに内定が取れた。
入社後・・・
遅刻・忘れ物が酷い…
仕事のできる出来ない以前の問題だ。
入社1ヶ月目で2回遅刻した時はさすがに泣きそうになったな…
警備員の仕事はどうかというと、ADHDに向いているとは思えない。
病人が出たような緊急時には正確さと迅速さが求められる。
注意力散漫なんて言ってる場合じゃない。
仕事を全く覚えられない、そもそも向いていないことを悟ったため早期退職という形になった。
「ネットの適職診断を信用して就職」は極力避けたほうが良い。
その理由が…
① 何もわかっていない人が記事を書いている。
ADHDには警備員が向いている。
適職診断や就職のサイトでこのように書かれている。
では、その記事の執筆者はADHDで警備員をやったことがあるのか?
おそらくNOだろう。
「警備員=立ってるだけで楽だからADHDでもできる。」という、イメージで記事を書いているに違いない。
時間は厳守、コミュニケーション能力も少なからず必要。
中には細心の注意を払って機械を操作することもある。
ADHDの注意欠陥を理解していて「警備員」を勧めるのは甚だ疑問だ。
自分の人生を無責任な適職診断に丸投げするのは今思えば愚策。
適職診断を利用するにしても「運営元・執筆者」を調べてからにすべき。
② 社会不適合者に対する認知の違い
「社会不適合者は起業すべき」「個性を生かして個人で活躍」
まるで、「本当は有能」であるかのように書かれている記事が散見される。
確かに、会社勤めが嫌で成功を勝ち取った人もいる。
だが、「本当は有能」タイプではなく「無能社会不適合者」ももちろんいる。
言ってしまえば、何をやってもうまくいかない人。
ネットの適職診断は無能社会不適合者のことを考慮していない。
まあ考慮しろと言ったら何も書けなくなるから仕方ない。
もし「有能・無能」の判断をするのならば適職診断を利用して就職するのもいいと思う。
無能社会不適合者と理解していて適職診断を利用するのは愚策。
殆どが「有能社会不適合者」向けに書かれている。
③ アフィリエイト記事であなたのことはどうでもいい。
適職診断やる気を上げて、そのまま就職エージェントに登録…
という流れの記事も良く見かける。
この手の記事は「良い就職」をさせることが目的ではなく、「就職エージェントを通して就職」させることが目的だ。
あなたの事情はあまり考慮していないことが多い。
最後に
では社会不適合者ができるだけ後悔のない就職をするには?
出来るだけ、「対面での相談」で就職の軸を決めたほうが良い。
対面での相談であれば多少なりとも「責任」が生まれる。
ネットの適職診断のように無責任なことは言えない。
気になるところはすぐに質問できるためスピード感も十分だ。
こんなご時世でもあるが、就職はできるだけ対面で話をすすめるべきだ。